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処理能力200トン/日の一般廃棄物焼却施設を長寿命化、愛知県の尾三衛生組合から基幹的設備改良工事を受注

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三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社(MHIEC)は、愛知県内の3市町で構成される尾三衛生組合(東郷町)から、一般廃棄物焼却施設の基幹的改良工事を受注しました。処理能力200トン/日のストーカ式焼却炉(注1)設備を改修し、機能保全と長寿命化をはかります。完成は2020年3月(5カ年継続事業)を予定しています。

同組合は、日進市とみよし市、および東郷町のごみ処理事業を手掛けています。一般廃棄物焼却施設は、同組合が運営するごみ処理拠点「東郷美化センター」(東郷町)にあり、三菱重工業の設計施工により1997年11月に完成したものです。処理能力100トン/日のストーカ炉2基および関連設備で構成されています。

今回受注した基幹的改良工事では、経年的に劣化した焼却施設の燃焼設備、燃焼ガス冷却設備、排ガス処理設備、通風設備、灰出設備、給排水設備などを対象に主要機器の更新と改造(部分更新)を行います。また、各機器に高効率モーターを採用することなどにより省エネ化をはかり、CO2排出量を年間3パーセント以上削減することで地球温暖化抑制にも貢献します。

一般廃棄物焼却施設を長寿命化するとともに温暖化対策も施す改修・改良工事は、財政難で新規施設の建設が難しい地方自治体の状況を反映して増加傾向にあります。加えて、国が2010年度に関連する交付金支援制度(注2)を創設したことで、さらに活発化しています。

MHIECは、三菱重工が長年培ってきた環境装置分野の技術開発力と国内外を含めた豊富な廃棄物処理施設の建設・運営ノウハウを2008年に継承。多数の実績に基づく、建設から運営まで含めた総合的ソリューション提案力を強みとしています。

MHIECは、今回の受注とこれまでの実績をベースに、既存廃棄物処理施設の省エネ化や安定稼働の維持・向上、さらに維持管理費などを含めたL.C.C.(ライフサイクルコスト)低減に向けた提案を積極的に推進し、受注拡大をはかっていきます。

(注1)耐熱金属の角材を並べた床の上で、廃棄物などの焼却対象物を突き上げることで移動させながら燃焼させる焼却炉で、一般廃棄物焼却炉の主流です。

(注2)環境省が所管する廃棄物処理施設の有効利用と廃棄物分野の温暖化に向けた設備の改良事業に基づき、一般廃棄物処理施設の長寿命化と温暖化対策を推進する市町村に対して、二酸化炭素排出抑制対策事業費交付金(先進的設備導入推進事業)として事業費の2分の1もしくは3分の1が交付されます。

担当窓口:営業統括部国内営業部